10月4日は投資の日。このサイトでは今回から10月いっぱいは、投資についてのコラムをアップしていきます。制度の使いこなし方のコラムでは、お金の準備をするためのさまざまな制度についてお伝えしていきます。1回目はNISA、2回目はつみたてNISA、 3回目はiDeCoでした。4回目の今日は、新NISAです。
新NISAは、まだ始まっていない制度です。2024年から始まる制度です。NISAと名前がついているので、これまでお伝えしたNISA制度やつみたてNISA制度と無関係ではありません。現在のNISA制度は2023年に終了し、新NISA制度が2024年に始まります。では、新NISAとはどんな制度なのでしょうか?
現在のNISA制度は、
- 非課税期間が5年
- 非課税枠は年間120万円
- 運用できるのは、上場株式や株式投資信託、ETF、REITなど
です。
新NISA制度は、2階建ての構造です。
- 1階部分
- 非課税期間5年
- 非課税枠は年間20万円
- 運用できるのはつみたてNISA対象商品
- 2階部分
- 非課税期間5年
- 非課税枠は年間102万円
- 運用できるのは上場株式、株式投資信託など
つみたてNISAとNISAの合体バージョンなのです。非課税枠は全体では122万円と増えますが、そのうちの20万円はつみたてNISA対象商品なので、現在のNISAで運用できる商品のための非課税枠は102万円と少し減ります。
そして、新NISAは、1階部分の積立投資をしなければ、2階部分ができないしくみです。例えば、上場株式を新NISAを使って運用したいと思えば、必ず積立投資の運用もセットで、ということになります。ただし、1階部分の非課税枠20万円を全部使わなければいけない、というわけではありません。1階部分を少しでも使えば、2階部分への道が開きます。
ただし、今すでにNISA制度を使っている人で、積立投資はしない!というのであれば、届け出をすれば2階部分のみの利用もできます。ただし、使い方が限定されます。
- 非課税枠は年間102万円
- 投資対象は上場株式のみ
また、新NISAの非課税期間は5年間ですが、それは2階部分のみです。1階部分は、5年経過してから、つみたてNISAにロールオーバーする(つみたてNISAの非課税枠に移す)ことができます。そして、さらに20年間、つみたてNISAで運用できます。
- NISA制度は、5年間非課税、非課税枠は年間120万円です。2023年に終了し、新NISA制度に移ります。
- つみたてNISAは、20年間非課税、非課税枠は40万円、2042年まで口座開設ができます。
- 新NISAは、2024年に始まり、5年間非課税です。1階部分は非課税枠が20万円、積立投資用、2階部分は非課税枠が102万円、上場株式などで運用できます。
あなたはどの制度をどんな資金の準備に使いますか?
新NISAを使って準備する方法については、10月22日のお金とのつきあい方でお伝えします。
次回の制度の使いこなし方は、投資月間の最終回。特定口座についてお伝えします。
今日のポイント
- 新NISAは、NISA制度終了後の新しい制度
- 2階建てになっており、基本1階部分を使わなければ2階部分は使えない