9月も半ばを過ぎました。ようやくかみつかれるような暑さもましになってきました。
暑さがかみつくことはないんですが、あの熱気、まさにかみつかれるような感じがしませんか?まとわりつく、と言う人もいれば、毎日サウナに入っているみたい、と言う人もいます。何にせよ、ようやく夏も終わりそうです。
この夏が終わりそうな初秋、私は一番体調がよくなるので、健康診断を受けます。自営業なので、健康診断を受ける時期は選べます。
会社員のときはどうだったかな、と思い出してみると、会社員の頃は、健康診断の時期は決まっていました。会社が忙しくない時期を選んで、順番に健康診断を受けていた記憶があります。あなたの会社ではどうでしょう?順番に受ける場合もあれば、部署ごとに日を決めて、一斉に健康診断を受けるかもしれませんね。
そんな健康診断のお悩みのご相談。
「容子先生、来週健康診断なんです」
「ああ、そういえば、1年に一度の健康診断の時期ですね」
「受けたくないんですけど・・・受けなきゃいけませんか?」
「受けたくないんですか?どうして?」
「だって、注射きらいですし、食事抜いていかないといけないのもいやだし」
「注射や食事抜くのは私もいやですね、わかります」
「午前中に受けるんですけど、その後仕事に行かなきゃいけないのもなんだか面倒なんです。容子先生、健康診断って受けないといけないんですか?」
「本当にイヤみたいですね。受けないといけないんですか?の答えは、“受けないといけないんです”なんですよ」
「ええ~?」
「会社が受けさせる義務があるんです」
会社は、会社で働いている人に対して安全配慮義務というものを負っています。
安全配慮義務とは、働いている人が安全で健康に働けるようにしないといけない、ということです。社内を清潔にする、棚から物が落ちやすくなっていないか、床がめくれあがってつまづきやすくなっていないか、などがあります。健康診断もその一つ。1年に一度健康診断を受けてもらうことで、会社で働いている人が健康であるかどうかを確認します。
「それで健康診断は1年に一度なんですか。あ、でも容子先生、パートの人は受けていませんよ?」
「ああ、それは、会社が健康診断を受けさせる義務があるのが、正社員の4分の3以上の時間で働いている人、なんです。例えば正社員が週5日、一日8時間で働いていれば、週40時間ですね。そのパートさんは、週30時間以上働いていますか?」
「えーと、週に4日来て、5時間働いているから、20時間です」
「じゃあ、会社で受けなくてもいいですね。でも、ご自分の健康管理をするために、1年に一度は健康診断を受けてほしいですけどね」
「ああ、だから会社では受けていないんですね。ところで容子先生、会社で健康診断を受けるメリットってあるんですか?」
「ありますとも!考えられるメリットは、
- 費用は会社持ちになることが多いため、無料で健康管理や病気の早期発見ができる。
- 健康診断の時間は、給料が払われることが多く、給料も減らない。
ですね」
「確かに早期発見は大切ですし、無料というのも魅力ですよね。健康診断を受けている間もお給料は減らないし。でも、午前中健康診断に行って、その後仕事というのがどうも面倒で・・・」
「さっきもおっしゃってましたよね。それなら、もし有給休暇を半日とれる制度があれば、半日有給休暇を午後から取ってもいいんじゃないですか?」
「うちの会社は半日の有休はないんです」
「それなら、こんな方法はどうでしょう?健康診断の日は一日有給休暇を取って、午前中健康診断、午後からはゆっくりしてもいいかもしれませんね。健康診断を業務時間内にしなきゃいけない、ということはありませんから」
「あ、ほんとだ!あれ?なぜ今まで気づかなかったんだろう?」
「健康診断を受ける時期は、会社がいそがしくない時期ですよね?」
「はい、そうです。有休とっても問題ないかもしれません」
「そういう方法もありますよ。もちろん、有給休暇の使い方は自由ですから、それで一日減るのはイヤ、というのなら有給休暇を使わないという選択肢もありますけどね」
「いえいえ、午後から行くのが面倒だったので、有休とれるか聞いてみます!」
「来週でしたよね、早めに聞いてみてください」
健康診断は病気の早期発見のためにも大切です。ゆううつな時間かもしれませんが、なるべく快適に過ごしてくださいね。
今日のポイント
- 健康診断は受けておきましょう。もし会社が選んだ場所で受けたくないのであれば、自分で場所を選んで受けることもできます。健康診断の内容や費用の支払については、自分で受ける前に会社に確認しましょうね。
- 健康診断は勤務時間内でなくてもいい。有給休暇など活用しましょう。