毎月の給与明細をすべて見ていますか?
給与明細にはたくさんの情報が詰まっています。これを機会に、給与明細をすみからすみまで読んでみましょう。
2月は給与明細の支給をお伝えしました。1回目 2回目 3回目 4回目
3月からは給与明細の控除です。
給与明細からは色んなものが引かれていませんか?
- これは引かれても仕方ない?
- どうしてこんなに高い?
では、給与明細から引かれるものがもしなかったら?あなたが自分で払います。給与明細から引かれているものは、すべて会社が預かって、あなたの代わりに払ってくれています。ただ引かれているだけではありません。
1回目は、健康保険料と厚生年金保険料、2回目は、雇用保険でした。
3回目の今回は、所得税と住民税です。
所得税
所得税は前払いです。毎月のお給料や賞与の金額から一定の方法で計算し、仮の金額で払います。
健康保険や厚生年金保険料、雇用保険料が、あなたと会社がそれぞれ払っているのに対し、所得税は100%あなたが払っています。
会社が計算した仮の金額を会社が預かり、代わりに払ってくれています。
仮の金額ですので、1年に一度、きちんとした計算をして所得税を精算します。所得税を精算する手続を年末調整といいます。12月に会社に在職していれば、会社が代わりに精算手続もしてくれるんですね。
12月に会社に在職していない場合や、確定申告をしないと税金が戻ってこない場合などは、あなたが自分で確定申告をすることで、所得税の精算ができます。
住民税
住民税は後払いです。今お給料から引かれている住民税は、昨年のあなたの収入から計算されています。所得税とはちがい、1月~12月のお給料と賞与から計算した住民税を、翌年の6月~5月の1年間でお給料から引いています。
住民税の精算手続はありません。
所得税は、医療費や年金、教育費などに幅広く使われ、住民税は、あなたが住んでいる街の福祉、消防、ごみ処理などに使われています。
2024年6月には、所得税と住民税の定額減税という特別なことが行われます。6月にまたコラムに書きますね。
次回は最終回、給与明細を読むときのコツをまとめてお伝えします。
今日のポイント
- 所得税は前払い、住民税は後払い
- 税金は100%あなたが払う
(2023.3月のコラムを加筆修正して再掲しました)