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今日は制度の使いこなし方の特別編です。先週まで新型コロナウイルス感染症拡大による特別なお金、持続化給付金や特別定額給付金についてお伝えしました。
今日お伝えするのは、2020年5月30日に成立した年金法の改正です。制度や法律が変わることを、変更ではなく改正といいます。年金の法律が変わるということですね。
年金?年を取ってからもらえるものでしょう?今働いている私には関係ない。そう思っているあなた!スルーしてしまうと損するかもしれませんよ。
確かに、今回の年金法の改正のうち、全部が今すぐには関係ありません。でも、あなたが今知っておいた方がいいことが1つあります。こんな改正です。
中小事業主掛金納付制度(iDeCo+)と簡易企業型年金(簡易型DC)について、実施可能な企業の範囲を「従業員数 100 人以下」から「従業員数 300 人以下」に拡大する
はあ?なんのこと?
これはですね、今、企業型確定拠出年金制度がない会社に勤めているあなたに今後関係してきます。企業型確定拠出年金制度は、会社の退職金制度の一つです。今勤めている会社には退職金制度はありますか?あるならそれは企業型確定拠出年金制度ですか?そうでなければ、これから変わるかもしれませんよ。
- 中小事業主掛金納付制度(iDeCo+)は、今、iDeCo(個人型確定拠出年金)に加入している人を対象に、会社が掛金を上乗せできる制度です。掛金はお給料から天引きになります。
- 簡易企業型年金(簡易型DC)は、企業型確定拠出年金の制度を会社に作るときに、手続が少なくて済むという制度です。
中小事業主掛金納付制度(iDeCo+)と簡易企業型年金(簡易型DC)は、今までは従業員数100人以下の会社だけが作れる制度でした。これからは、従業員数300人以下の会社でもできるようになります。“企業型確定拠出年金を作ってみんなに退職金を出したいけど手続も面倒だし、作るのは大変だなあ、どうしよう”と思っていた会社が、企業型確定拠出年金制度を作ろうとするかもしれません。法律が変わるのは公布の日から6ヶ月以内ですので、来年には動き出すでしょう。
中小事業主掛金納付制度(iDeCo+)が会社の制度になれば、今までiDeCo(個人型確定拠出年金)だけしていた人は会社が上乗せして掛金を出してくれるのですから、掛金を増やして将来の資産を増やすチャンスです。
簡易企業型年金(簡易型DC)が会社の制度になれば、今まで何もしていなかった人も、将来の資産を作るチャンスです。
お勤めの会社が、中小事業主掛金納付制度(iDeCo+)、もしくは簡易企業型年金(簡易型DC)を作ります、と言ってきたら、あなたの将来の資産を増やしたり作ったりするチャンスが来たと思ってくださいね。
今後も、色々と制度の改正があるでしょう。制度が変わると、あなたの生活も変わることもあります。変わる制度をうまく使いこなせるように、これからもお伝えしていきます。
2年目からも、よろしくお願いいたします。
今日のポイント
- 制度の改正は、生活に影響することもある
- iDeCoに加入している人も、何もしていない人も、今後は会社の退職金制度に注目しましょう