投資信託は投資初心者に向いている、というコラムを以前3回に分けて書きました。
- 投資信託について知っておこう~その1 投資信託って何?
- 投資信託について知っておこう~その2 投資信託がなぜ初心者に向いているの?
- 投資信託について知っておこう~その3 投資信託はどうやって買う?買うコツは?
投資信託は、日本国内や日本国外、債券や株式、色んなものにまとめて投資をしてくれているパッケージ商品です。国内と国外、債券や株式の割合で13,000本を超えています。(一般社団法人 投資信託協会 2021年2月データ)
13,000本のパッケージ商品の中から選ぶのも大変ですが、全世界対象に幅広く投資しているものを選べば、自然に分散投資になります。あなた自身の投資姿勢がまだ明確でないなら、まず分散投資を経験してみることから始めてみましょう。
そして、あなたは投資信託を買いました。実は、買う前に注意しておいてほしいのですが、投資信託には償還期限、といういつまで投資できるのかという期限が設定されているものがあります。最初から償還期限がわかっていれば、投資信託で投資できる期間はわかりますので、あなたが投資したい年数にはちょっと短いな、となれば買わないということもできるでしょう。では、質問です。
償還期限がない投資信託は、あなたが投資したい期間はずっと運用し続け、好きな時にお金に換えることができると思いますか?
答えは、Yesでもあり、Noでもあります。
実は、償還期限が無制限と設定されている投資信託でも、急に“もう終わるからお金を返しますね”ということがあります。これを繰り上げ償還といいます。なぜ繰り上げ償還が起きるのでしょうか?
投資信託はお金を集めて運用し、その結果を買ってくれた人に返すものです。思ったよりお金が集まらなければ運用することすらむずかしくなりますから、じゃあ運用中止しよう、お金を返そう、となるのですね。
ところが、買ったあなたは困りますよね。
- 自分のタイミングでお金に換えられない
- 短い期間で終わってしまったら長期投資の意味がない
- 運用会社のタイミングでお金に換えられるため、思ったより増えていない
などなど。 実は私も、買っていた投資信託(10年の期限)が、5年で中断されてしまい、いきなり返金します、という連絡が来たことがありました。もちろん、買うときにはそういうこともありうるとの説明を受けるのですが、まさか、と思いますよね。10年運用するはずが5年で中断され、中断されるということは運用はあまりうまくいっていなかったということですで、買ったお金が戻ってきたというだけでした。少なくなっていなかったのが不幸中の幸いですが。
このような償還リスクが投資信託にはあります。ではどうすれば償還リスクを避けることができるのか?
証券会社のサイトなどで資金の流出入を確認し、資金が安定して流入、つまり投資信託を買っている人がたくさんいる、というものを選ぶことが大切です。
どれにしようかな?と迷ったら、その投資信託を買っている人がいるのか、ずっと売れ筋なのか?を確認して選びましょう。