【お金とのつきあい方】資産運用③~2,000万円準備、する?

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資産運用を考えるとき、一番効率的な資産運用は?一番増える資産運用は?と考えてしまいがちです。でも、それよりも大切なことは、何のために、そしていつまで運用するのか?です

何のために資産運用するのか?いつまで資産運用するのか?これをまず考えてから資産運用の方法を考えていきましょう。と、以前のコラムでお伝えしました。

目的とゴール地点を考えたら、次はどのように運用していくか?です。でもその前にまた考えることが。準備するべき金額はいくら?

以前のコラムで、老後資金を運用する!と決めたご相談者の方。私から60歳から100歳の40年間に必要なお金を考えてきてください、という宿題を出されました。その続きです。

「容子先生、宿題、考えてきました・・・」

「お、えらいえらい。よくがんばりましたね」

「今後40年間に必要なお金なんかふだん考えないから、大変でした・・・」

「おつかれさまでした。将来必要なお金はいくら?なんて考えないことが多いですから、大変な作業なんですよ」

「本当につかれちゃいました。で、この金額です」

「7,200万円」

「すごい金額でしょう?無理ですよ、貯めるなんて無理!私資産運用やめます!」

「まあまあ、落ち着いて。この金額は、使うお金の金額ですよね?」

「え?はい、そうです。毎月の生活費をだいたいで計算して、40年分です、だから無理・・・」

「泣かない泣かない、それで、収入は?」

「は?収入?」

「必要なお金ですよ、収入はないですか?支出だけ?65歳から年金がもらえますよね?」

「あっ、あー!忘れてた!」

「私の説明も悪かったですね、ごめんなさい。必要なお金は、収入から支出を引いた金額です。年金の金額は・・・ねんきん定期便はありますか?」

「ありますけど、この金額ですか?」

「35歳ですから、この金額じゃないですね。では、たぶんこれだけ計算をしてみましょう」

たぶんこれだけ計算とは、“たぶんこれだけ年金をもらえるんじゃないかなあ”というざっくりの金額を計算する方法です。ちなみにたぶんこれだけ計算という言葉は、私が作った言葉なので、私以外には通用しません。

50歳未満の人が受け取るねんきん定期便には、実際にもらえる金額の見込額はまだ書いていないので、このたぶんこれだけ計算を使います。

  • ねんきん定期便の加入実績に応じた年金額 の金額
  • 今から60歳までの年数×19,000円
  • 今から60歳までの年数×今の年収×0.54%

この3つの合計額が、あなたの “たぶんこれだけ年金をもらえるんじゃないかなあ” 金額です。

「容子先生、計算してみました。135万円です」

「それを65歳から100歳まで35年間もらえるとするといくらになりますか?」

「135万円×35年で、4,725万円です」

「あと、会社から退職金ありませんか?会社で何か積立ててるとおっしゃってませんでしたっけ?」

「あっ、会社の退職金で毎月20,000円積み立ててます。これは入社してから積立ててますから、それとそれと、会社で社内預金もしてます!そっかそっか、これ、退職してから受け取れるんだった!」

「まあまあ、落ち着いて。では必要なお金を計算していきましょうね」

「はいっ」

「支出はもう計算してますから、収入ですよね。

  • 年金が4,725万円
  • 退職金の積立が900万円
  • 社内預金が900万円

で、合計は6,525万円が収入予定ですね。で、これでかかる費用7,200万円を引くと?

6,525万円-7,200万円=マイナス675万円ですね。必要な金額が675万円と出ましたね」

「えっ?あれっ?」

「どうしました?」

「2,000万円いるはずじゃ?」

「え?どうしてですか?」

「えっ、だって、2,000万円いるって・・・」

「誰がそういいました?」

「えっと・・・いいです。2,000万円より少ないから・・・」

「少ないですね。よかった。まあ、他に趣味の費用とか色々考えて、1,000万円必要としてみましょうか」

「2,000万円じゃないんだ・・・」

「もしもし?」

一口に老後資金といっても、必要な金額は人それぞれです。老後資金に必ず2,000万円が必要というわけではありません。あなたに必要な金額をきちんと知っておきましょうね。

「容子先生、次にすることは?」

「おお、復活しましたね。毎月老後資金用に回せるお金はいくらくらいでしょう?」

「1万円くらい、ですね」

「じゃあ、これからこれから25年間で毎月1万円とすると、300万円ですね。これを1,000万円にするとなると、運用利回りは8%」

「そんな資産運用ができるものがありますか?」

「まあ、むずかしいですね」

「えー?」

「まあまあ、これを毎月2万円にすると、3%です」

「じゃあ、3%で」

「2万円にできます?」

「う、うーん・・・、あっ、容子先生、社内預金をやめれば資産運用に回せます!」

「いやいや、ちょっと待って!そんなことしたら、必要な金額が変わってしまいますよ!」

「あっ、そっか・・・じゃあ、どうしようかな」

「他に老後資金に回せる預金などがあるかどうかも確認して、自分がどのように資産運用していくか、マイルールを決めてから動きましょう」

「マイルール?」

「決め方は次回でお伝えしますね。今日はここまでにしましょう」

「わかりました。社内預金やめよかな・・・」

「まだ、解約しないでくださいね」

資産運用を始める日が近づいてきました。

  • 資産運用の 目的
  • いつまで資産運用するのか
  • 資産運用して準備する必要金額
  • 今、資産運用に使える金額
  • 運用利回りをどうするか

ここまでやってきました。金額が具体的になってくると、間に合わない、できない、やっぱり無理!というマイナスの気持ちが強くなってきます。

でも他でもないあなた自身のこと、今のあなた自身に重すぎる負担もかけず、そして将来の自分の負担をなるべく軽くするために、一番いい資産運用方法を考えていきましょう。

次回は一番大切といってもいい、投資のマイルールを決める、です。

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