4月は制度が変わる月です。あなたのお給料は変わらなくても、制度が変わることによってお給料が変わることがあります。4月は、お給料に影響を及ぼす制度の変更についてお伝えします。
1回目は、60時間を超えた残業の割増賃金の割増率の変更です。
厚生労働省 鹿児島労働局
3月までは大企業のみの制度でしたが、4月から中小企業も対象になりました。割増賃金については、こちらのコラムに書いています。
法定休日か深夜（22:00～5:00）に働いた場合でない限り、割増率は最低25％です。時給の1.25倍で計算されます。この時間が、月60時間を超えた場合は、60時間を超えた時間は1.25倍ではなく1.5倍で計算されます。
例えば、あなたの給与が264,000円、1ヶ月に働く平均時間が176時間だとすると、時給は1,500円です。残業した時間が70時間だとしましょう。
3月までは、残業代は1,500円×1.25×70時間＝131,250円です。
4月からはどうなるでしょうか？
- 60時間までは、1,500円×1.25×60時間＝112,500円
- 60時間を超えた時間の10時間は、1,500円×1.5×10時間＝22,500円
合計で135,000円
お給料が同じで、同じ時間残業しても3,750円のアップです。
4月は年度始めでもあり、残業が多くなるときもあるでしょう。60時間超はなかなかハードですが、超えないとも限りません。超えている場合は、残業代も確認してみましょう。もしかしたら、お給料明細に新しい項目ができているかもしれませんね。
次回は、お給料のデジタル払いです。
今日のポイント
- 60時間を超えた残業代の割増率が上がる
- お給料明細をチェックしましょう
