11月も半ばになりました。会社から年末調整について説明があったでしょうか。昨年も年末調整したけれども、なにしろ1年前のこと、ちょっとおぼえていない?そうかもしれませんね。それでは、今年も年末調整のおさらいから始めましょう。
年末調整とは何か?
言葉の通り、年末に何かを調整する手続です。何かとは?所得税です。お給料の明細に所得税、源泉所得税という名称はありませんか?それは、あなたが毎月支払っている所得税です。毎月支払っている所得税は、会社が代わって納付していますので、あなたが所得税を払っていない、ということはありません。毎月支払っている所得税は、きちんとした金額ではなく、前払、仮払です。そのため、毎年1回、所得税の精算をして、きちんとした金額に調整します。これが年末調整です。
年末調整の手続は会社が行いますが、手続をするときに必要なデータは、社員本人でないとわかりませんので、まずデータを教えて、とあなたにお願いしてきます。今、あなたが目の前にして悩んでいるその書類、もしくはデータ入力画面は、あなたの払うべき所得税をきちんとした金額に調整するために必要なのです。
年末調整は、住民税にも影響する
また、年末調整は、所得税を調整するだけではありません。あなたの所得税を調整した後、その調整したデータを、会社があなたが住んでいる市区町村に報告します。会社からの報告をもとに、市区町村があなたの住民税を計算します。毎年6月に、会社から住民税のお知らせである、特別徴収税額の通知書が来ていませんでしたか?通知書を元に、あなたのお給料から住民税が毎月引かれています。所得税とちがい、住民税はきちんとした金額なので、所得税のように、調整は必要ないのです。
年末調整がどういうものか、ということを今回はお伝えしました。 来週からは年末調整についてのコラムを書いていきます。そして、所得税の調整や住民税の決定に重要なもう一つの制度、確定申告についてもお伝えし、年内のコラムは終了となります。
今年もあと少し、よろしくお願いします。
今日のポイント
- 年末調整とは、所得税の調整
- 年末調整とは、住民税も決める手続