就業規則、それは会社のルール。
10人以上社員がいる会社だと、就業規則を作成し、労働基準監督署に提出する義務があります。10人未満だと、就業規則がないところもありますが、作らなくていい、ということではありません。なぜなら、他人の集まりにはルールが必要だから。
就業規則は、会社のルールです。会社が基本自由に決められます。ですが、こんなルールはどうでしょう?
仕事の時間は、毎日ちがいます、会社がいいって言うまで帰っちゃダメですよ。
それはいくらなんでも・・・と思われますか?でも、実際には、会社の中で言葉に出さなくてもそんな雰囲気あったりしませんか?
会社で仕事をする時間は決まっています。それは、月曜日から金曜日、毎日午前9時から午後6時です。毎日仕事の間に1時間休みをとります。
このようにルールを決めます。そして、そのルールを会社の社員全員が知っていることが必要です。社員全員が知らないと、
仕事の時間は、毎日ちがいます、会社がいいって言うまで帰っちゃダメですよ。
これが日常になってしまいます。ですから、ルールを決めて、そのルールを会社の社員全員に知らせておきます。
就業規則は、会社のルールです。ですが、会社がすべて自由に決められるわけではありません。就業規則を決めるには、働くときの最低ルール、労働基準法などの法律は守らないといけません。 例えば先ほどの仕事の時間。労働基準法では、1日8時間、1週間(7日)40時間を超えて社員が働くルールは無効になります。働くときの最低ルールは守りつつ、会社のルールを決めることが必要です。あなたの会社のルールは、働くときの最低ルールを守って作られていますか?
今回の新型コロナウイルスの影響で、会社を休業したり、テレワークにしたところもあるでしょう。ですが、休業のとき、テレワークのときのルールを決めていた会社はどれくらいあるでしょうか。休業したときには休業手当を支払う必要があります。今まで会社に来てやっていた仕事をテレワークにするなら、、働いていることをどうやってコントロールするのか、時間は?成果で見るのか?上司への確認は?などなど、課題は山積みです。
今後も、台風などの天災で、会社に来て仕事をすることが難しい状況も出てくるでしょう。そのときのために、就業規則にテレワークについてのルールを決めておくとあわてずにすみます。仕事のやり方の見直しにもなりますし、会社に来ることはむずかしいけれども在宅ワークなら可能、という人材を発掘するチャンスにもなるでしょう。
うちは社員が10人いないから就業規則は作っていないよ、という会社も、他人と仕事をするならルールは必須です。一緒に働く人はあなた自身ではありません。あなたが思う常識が一緒に働く人の常識ではないのです。 働くときの最低ルールを確認しつつ、会社のルールを作っていきましょう。ん?作るのに自信がない?いつでもご相談くださいね。
今日のポイント
- 10人以下の社員の会社でも、他人と働くならルールは必要
- 就業規則は、労働基準法などの法律を確認しながら作りましょう