【ようこせんせいのひとりごと】標準報酬月額の変更の影響-1

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9月になりました。7月に提出した算定基礎届の結果通知が届く頃です。9月分の社会保険料から標準報酬月額を変更して、10月に支払う給与に反映させるようにしましょう。

毎年なぜこんなことを?と考えていますか?なぜこんなことを?と毎年聞かれていますか?その答えは、標準報酬月額を変更することにより、色んなことに影響が出るからです。

今回は、標準報酬月額を変更することによる影響をお伝えします。

給与から控除する健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料に影響するのはもちろんですが、それだけではありません。社会保険料を払っている社員がもらえる給付にも影響します。

今回は、健康保険の給付への影響です。

傷病手当金に影響がある

傷病手当金とは、プライベートでの病気やケガで仕事ができないときのお給料代わりです。

傷病手当金の金額は1日あたりで計算され、傷病手当金が支給開始される日以前の12ヶ月間の各月の標準月額を平均した額が元になります。

病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)

全国健康保険協会ホームページ

どんな影響がある?

もらえる金額に影響します。

変更前が220,000円→変更後が240,000円とします。

2022年9月~2023年8月が220,000円、2023年9月からが240,000円で、2024年6月から傷病手当金をもらい始めたとします。標準報酬月額を1年間分取ります。

  • 2023年9月~2024年6月(10ヶ月)→240,000円
  • 2023年7月~2023年8月(2ヶ月)→220,000円

(240,000円×10ヶ月+220,000円×2ヶ月)÷12ヶ月÷30日×3分の2=5,253円

もし220,000円で標準報酬月額を変更しなければどうなるでしょうか?

(220,000円×12ヶ月)÷12ヶ月÷30日×3分の2=4,886円 1ヶ月(30日)

30日休んだとすると、

  • 240,000円に変更した場合→5,253円×30日=157,590円
  • 220,000円のままにした場合→4,886×30日=146,580円

10,000円以上金額が変わりますね。

高額療養費

医療費を多く負担した場合に受けられる補助です。所得区分が変われば、補助金額(自己負担限度額)が変わります。

高額な医療費を支払ったとき(高額療養費)

全国健康保険協会ホームページ

例えば、医療費が100万円かかった場合、健康保険証を使って3割負担なら30万円払いますが、高額療養費制度を使うともっと少ない金額で済みます。

  • 標準報酬月額280,000円なら、87,430円
  • 標準報酬月額260,000円なら、57,600円

約29,000円補助を受けられる金額に差がありますね。

標準報酬月額が変わることで、給付に影響があります。手続には、する理由がちゃんとあります。

次回は、年金に与える影響です。

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