労災保険は、正式名称を労働者災害補償保険といいます。以後、労災保険で統一します。
- 労災保険とは何?
労災保険とは労働者が、労働で災害を受けたときに、補償がある保険です。
労災保険がなければ会社がすべて補償しなくてはいけませんので、会社の負担を少なくするために会社が入る保険です。保険料はすべて会社が払うので、お給料からは引かれません。
- 労働者とは何?
会社に雇われてお給料をもらって働く人です。
会社の社長や取締役などの役員は対象外です。会社に雇われてお給料をもらっていれば、雇われ方や働く時間、働いている期間は関係ありません。正社員、パートタイム、契約社員、1時間だけ働いている人でもその時間中に災害を受けたときには対象です。
- 労働とは何?
業務(仕事)と通勤です。
業務中に業務が原因で災害を受けたとき、通勤中に通勤が原因で災害を受けたときが対象です。
・災害とは何?
ケガや病気、ケガや病気が原因で仕事ができなくなるなどです。
障害を負ったり、介護状態になったり、亡くなったときが対象です。
・補償とは何?
ケガや病気の治療費、休んだときのお給料代わりのお金、障害を負ったときの年金、亡くなったときの年金や一時金、介護状態になったときの年金、葬祭料などがあります。
鳥取労働局ホームページ
労災保険は会社に雇われている人なら誰でも入れますが、どんなときでももらえるわけではありません。労災保険から補償をもらうには、ケガや病気が労災保険の対象になることを認定してもらうことが必要です。プライベートのケガや病気を労災で補償してもらうことはできません。プライベートのケガや病気の治療は健康保険で、障害や遺族への年金は厚生年金保険で、介護状態になったときには介護保険(40歳~64歳は原因指定あり)で対応します。
次回は、労災保険でもらうときの手続を、仕事中にケガをした例を使ってお伝えします。
今日のポイント
- 労災保険は、雇われている人は全員加入
- 労災保険から補償を受けるには認定が必要