【制度の使いこなし方】新型コロナウイルスで入院、会社を休んだときに使える制度~その3 医療費控除~

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予防をしていたとしても、新型コロナウイルスにかかってしまったら?そして入院してしまったら?どんな制度が使えるのか、3回にわたってお伝えします。 1回目は、高額療養費、2回目は、傷病手当金でした。3回目の今日は、医療費控除です。

高額療養費と傷病手当金は健康保険の制度ですが、医療費控除は所得税と住民税の制度です。

医療費を支払ったとき(医療費控除)

(国税庁 タックスアンサーより)

高額療養費は1ヶ月にかかった医療費を少なくする制度、傷病手当金は最大で1年6ヶ月(2021年1月からは通算で1年6ヶ月)の間、お給料を補助してくれる制度ですが、医療費控除は、1年間に支払った医療費の一部を所得税と住民税から引いてくれる制度です。傷病手当金と同じく、こちらも条件があります。

条件その1

  • 1年間とは、毎年1月1日から12月31日

医療費を支払った1年間は、自由に決められるわけではなく、1月から12月です。

条件その2

  • 支払った医療費とは、負担した医療費のこと

例えば、高額療養費を使って医療費を少なくしたときには、高額療養費で安くなった部分は対象になりません。また、医療保険などに入っていて、保険金が出たときには、その保険金は対象になりません。医療費として、負担した金額です。

条件その3

  • 一部とは、支払った医療費から控除額を引いた金額

支払った医療費から、控除額を引いた金額が対象になります。控除額は、10万円と総所得金額等の5%のいずれか低い金額です。支払った医療費が10万円以下なら使えないの?という質問をいただくことがありますが、使える可能性はあります。あなたのその年の所得金額が200万円未満の場合です。

総所得金額等とは、源泉徴収票でいえば、「給与所得控除後の金額」のところです。収入がお給料だけの場合は「給与所得控除後の金額」のみで計算できますね。例えば、今年の医療費が8万円で、給与所得控除後の金額が150万円の場合、医療費8万円-150万円×5%(75,000円)=5,000円が医療費控除の対象です。給与所得控除後の金額が150万円なら、所得税率は5%、住民税率は10%なので、5,000円×15%=750円税金が少なくなりますね。医療費控除がまったくゼロではありません。

条件その4

  • 対象となる医療費、対象とならない医療費がある

医療費控除は、健康保険の対象外の医療費も対象です。通院に使った交通費も対象です。ただし、公共交通機関を使った場合であって、自家用車を使ってのガソリン代や駐車場は原則対象外です。タクシーを使う場合なども、どうしても使わなくてならなかった場合に限られます。

医療費控除の対象となる医療費

(国税庁 タックスアンサーより)

一緒に住んでいる家族がいる場合には、その家族分も対象になります。ただ、あなたの医療費控除に家族分の医療費を使うと、他の人で医療費控除を受けることはできません。

会社員は、年末調整だけで所得税と住民税の計算が終わってしまうときもありますが、医療費控除の制度を使おうと思うと、自分で確定申告する必要があります。 医療費控除は1月から12月の医療費が対象なので、12月が終わってみないと、対象となる金額になるかはわかりませんよね。医療費を支払って受け取った領収書は捨てずに12月まで持っておきましょう。通院に使った交通費も、金額は後で調べることができますから、ルートだけでもメモしておくといいでしょう。

確定申告時に領収書をつける必要はありませんが、5年保管しておくことは必要です。 確定申告は翌年2月16日から可能です。もしお給料のみが収入で、所得税の還付を受けるためだけなら、1月からでもできますよ。制度を上手に使って、余計なお金を払うことを防ぎましょう。

今日のポイント

  • 医療費控除は、会社員でも確定申告が必要
  • 1年間の医療費の領収書はとっておきましょう

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