新型コロナウイルス感染症にかかって、入院したらどうしよう?お金がかかるよね・・・?医療費が心配!そう思っているときに、医療保険に入って備えましょう!と聞いたら?備えは必要ですよね、今も入ってるけど、追加で入っておこう!
ちょっと待った!
あなたが今、健康なら新たに医療保険に入る必要はありません!
理由は2つあります。
あなたはすでに健康保険に加入しています。健康保険は医療保険です。あなたが病院で治療を受けたときに7割引の支払いですむものです。日本に住んでいる人はすべて健康保険に加入して保険料を支払っています。もちろんあなたも。
新型コロナウイルス感染症に感染して治療を受ける場合にも健康保険は使えます。すでに7割引で治療を受けられる制度に入っているのに、さらに医療保険に加入しますか?
もし医療保険に加入したとしたら、医療保険が役に立つのは例えば、こんなときです。
- 入院したときに大部屋がいやだから個室がいい!と主張して自分で個室を選んだとき
個室で治療する必要がないのに、自分で個室を選び、ベッドを使う費用は健康保険がきかないので、100%あなたが支払います。差額ベッド代と言います。そんなときには確かに医療保険のお金があればありがたいですね。他にも、こんなときです。
- 健康保険がきかない治療を受けるとき
健康保険がきかない治療を受けるお金は100%あなたが支払いますので、医療保険のお金があれば役立ちますね。
でも、病院で治療を受けたり、入院したりするかはわかりませんよね?
不確かなことにお金をかけますか?
医療保険に加入すると、保険料を支払います。医療保険に入り続けている限りずっとお金はかかります。たとえば、1ヶ月5,000円の保険料だとしても、年間で60,000円。10年入り続ければ60万円。20年入り続ければ120万円。
このお金、するかしないかわからない入院のために使いますか?
医療保険に加入したほうがいいよ、とすすめる人に、安心料ですよ、と言われたことはありませんか?知り合いの人からすすめられて断りきれない、そんなときはありますよね?以前のコラムにも書いています。10年間の60万円、20年間の120万円。安心はできてもあまり楽しくはない感じがしませんか?
医療保険に入りませんか?と言われたときには、月々支払う保険料だけではなく、自分がトータルでどのくらい払う可能性があるのかを計算してみましょう。10年間で60万円、20年間で120万円、30年間で180万円。もし終身、つまり死ぬまで払い続けるのであれば、いったいいくら払うことになるんでしょうね?
治療や入院の備えは健康保険で、医療保険に加入するときはトータルの保険料も考えて加入しましょう。