「もしものときのために保険には入っておいた方がいいですよ」
そう言われて保険に入る人は多いのです。実は私もそうでした。ただ、保険にも色々あって、全員が同じ保険に同じように入る必要はありません。ありませんが、もしものとき、と言われると心が揺らぐもの。今回は、死亡保険と医療保険に入るときのポイントをお伝えします。
保険とは?
保険とは、助け合いの制度です。もしものことが起こったときに、一人一人が持つお金ではどうにもならないことを、グループを作ってお金を集め、そのグループ内でそのもしものことで困っている人がいれば、集めたお金で助けます。つまり、もしものことが起こらなければ、お金は他の人を助けるために使われます。
でも、戻ってくるお金もあるのでは?はい、ありますね。解約返戻金や満期返戻金という名前で戻ってくるものもあります。ですが、解約返戻金や満期返戻金を確保するために、払う金額は多くなります。しかも、大部分は助け合いで消えます。保険は、保険の本来の役割の助け合いのために使いましょう。
ではまず、死亡保険からです。死亡保険に入っていますか?と聞くと、いいえ、という人が多いのですが、終身保険、定期保険、養老保険に入っていますか?と聞くと、はい、という人がいます。実はこの3つ、すべて死亡保険です。
死亡保険とは?
加入して保険料を支払っている人が亡くなったときに、遺族に保険金が出る保険です。
死亡保険はどのようなときに入るのか?
加入している人が亡くなったら、残された家族が生活に困るときに入る保険です。死亡保険に入っているあなた、あなたが亡くなったら、残された家族が生活に困りますか?
困らないけど・・・葬式代くらいは置いておいた方がいいのでは?そうですね、それでは、その死亡保険の保険金額、葬式代くらいですか?
もう一つ、主契約以外に特約というものはありませんか?特約、つまり特別契約、主契約は死亡保険ですから、死亡保険にプラスして入っているものはありませんか?ありますか?その分も保険料を払っていますよね。
終身保険や定期保険の特約は、入院や手術のための保険が多いですね。 では、入院や手術のための保険、医療保険に話を移しましょう。
あなたが今健康なら、医療保険に入るのはもったいないと思います。
なぜって?あなたはすでに入っているでしょう?健康保険という医療保険に。
いやいや、健康保険が効かない差額ベッド代や食事代なんかに役立ちますよ?そうですね、でも・・・差額ベッド代や食事代は、入院のときのものですよね?入院って、いつするか、するかしないか、わかりませんよね?もし、入院したときには、前回お伝えした生活防衛費を使えばいいのです。するかしないかわからない入院のために、健康保険にプラスして医療保険に入るのはもったいないと思いますよ。保険料分を生活防衛費に回して、生活防衛費が貯まったら、その後の保険料分は好きなことに使いませんか?
保険をすすめられるときには、保険料は税金が安くなりますよ、と言われることもあります。ですが、保険料分の金額が安くなるのではありません。例えば、月10,000円で年間12万円保険料を払ったとすれば、収入によりますが、約7,000円~15,000円くらいでしょう。
どうでしょう?今入っている死亡保険、医療保険、そのまま続けますか?