【制度の使いこなし方】会社からいきなり「辞めて」これは通用する?

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8月は、働く人の法律をお伝えしていきましょう。第1回目の今回は、

クビに関する法律

です。会社員であるあなたと会社とは、労働契約または雇用契約と呼ばれる契約で結ばれています。会社員であるあなたから契約を解約することを退職会社から契約を解約することを解雇といいます。契約つまり約束ですから、その契約を一方的に解約することはできません。退職する場合は、契約書か会社のルールである就業規則に書いてある通り、退職の前に一定の期間をおいて会社に伝えることが必要でしょう。では、解雇はどうでしょう?

労働基準法20条には、このように書いてあります。

使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも30日前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない。但し、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合又は労働者の責に帰すべき事由に基いて解雇する場合においては、この限りでない。

労働基準法20条

会社があなたを解雇する場合には、少なくとも30日前に予告をするということが必要です。明日から来なくていい、ということは通用しません。もし30日前に予告をしない場合は、解雇予告手当というお金を支払う必要があります。

また、労働契約法16条には、このように書いてあります。

解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。

労働契約法16条

会社がなあたを解雇できるときは限られています。労働契約法に書いてある通り、

  • 「客観的」=誰が見ても
  • 「合理的な理由」がある

ときでないと解雇はできません。合理的な理由とは、

  • 天災等でどうしても会社が続けられなくなった
  • 会社員本人が刑法で有罪になった
  • 本人が採用結果が変わるくらいの重大な経歴詐称をしていた

などです。よっぽどのことがないと、会社から契約を解除、つまりあなたを解雇することはできないのです。

とはいえ、会社員であるあなたも、会社のルールを知り、守るのは最低限必要でしょう。契約とは、お互いに守ることが必要です。

次回は、あなたが働いている時間とはどんなときか?をお伝えしましょう。休憩だと思っていたら実は働いていた、なんてこともあるかもしれませんよ。

今日のポイント

  • 会社と会社員は契約で結ばれている
  • 会社からの契約解除はむずかしい

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