年金手帳、それは、20歳になったらやってくる青い手帳。なんだかよくわからないけど、就職のときには必要らしい。まだ学生だから、就職するまでしまっておこう・・・そして入社の日。あれ?どこ行った?あったあった、そして会社の担当の人が持っていってしまい、私の手元にはない。それが年金手帳。
青くない手帳を持っている人もいます。オレンジ色や茶色、手帳ではない通知書の人も。
(日本年金機構HPより)
本日のご相談者は、青い手帳を差し出しました。
「容子先生、これなんですけど」
「はい、ああ、年金手帳ですね。どうかしました?」 「これ、どうしたらいいですか?」
「はい?どうしたらいいとは?」
「会社から返されたんです。入社したときに預かるっていってそのままだったんですけど、もう会社では預からないから自分で管理しなさい、と言われたんですが、どうしたらいいですか?」
「そうなんですね。年金手帳は自分で管理するものですからね。次に使うときまで大切にしまっておけばいいですよ」
「年金手帳は自分で管理するものなんですか?会社が持っておくものだとばかり思ってました」
「大切な基礎年金番号が書いてある手帳ですから、自分で管理するのが一番だと思いますよ」
「基礎年金番号?確かに書いてありますね。でも容子先生、この基礎年金番号ってそもそも何ですか?それに、年金手帳って何に使うんですか?」
「いい質問ですね!まず基礎年金番号はですね・・・」
基礎年金番号とは、年金管理のための個人番号です。一人一人違う番号がついているので、その人の年金の記録がその番号で管理されています。年金手帳を使うのは、
- 転職のとき
- 年金を受け取るとき
の手続です。
「個人番号って、マイナンバーとはちがうんですか?」
「マイナンバー は、年金だけではなく、税金や医療などにも使う共通の番号です。基礎年金番号もいずれはマイナンバーに統一される予定ですね」
「まだ一緒じゃないんですよね?」
「まだ一緒にはなっていませんね。今は、基礎年金番号とマイナンバーはひもづけされているだけです」
「ひもづけ?」
「ああ、例えばですね。
基礎年金番号 1234-567890の人=マイナンバー 1234 5678 9012 3456の人
というデータを入れて、いずれはマイナンバーで年金も管理できるようにする準備をしています」
「そうなんですね、えっ、じゃあ、年金手帳はいずれ必要なくなるんですか?」
「かもしれませんね。でも今はまだ、転職のときや年金を受け取るときの手続には必要ですので、なくさないようにしまっておきましょうね」
「どこにしまっておくのが一番いいでしょうか?」
「そうですね・・・例えばマイナンバーの通知などの大切な書類はどこかにしまってますか?」
「ファイルを作ってそこに入れています」
「同じところでいいと思いますよ。どちらも大切な書類なので、見やすいところには置いておかない方がいいですね」
今は年金手続には基礎年金番号、など、手続ごとに番号がありますが、今後はマイナンバーにすべて統一されていくと思われます。年金手帳もいずれは必要なくなるかもしれませんね。
ただ、今は転職や年金受取りの手続などにはまだ年金手帳が必要な場合があります。めったに使わない手帳ですので、なくさないように管理はしておきましょう。必要なときに見当たらずあせることのないように。
再発行手続は年金事務所で無料でできますが、時間がかかります。すぐに手元には来ませんのでご注意くださいね。
今日のポイント
- 年金手帳は、転職や年金受取の手続のときに使います
- めったに使わないので、なくさないようにきちんと管理しておきましょう