9月になりました。7月に提出した算定基礎届の結果通知が届く頃です。9月分の社会保険料から標準報酬月額を変更して、10月に支払う給与に反映させるようにしましょう。
毎年なぜこんなことを?と考えていますか?なぜこんなことを?と毎年聞かれていますか?その答えは、標準報酬月額を変更することにより、色んなことに影響が出るからです。
前回と今回は、標準報酬月額を変更することによる影響をお伝えしています。
前回は、健康保険の給付への影響でした。今回は、年金の給付への影響です。
老齢年金に影響がある
老齢年金とは、65歳からもらえる年金です。
例えば、標準報酬月額が変更された場合と変更されなかった場合を比較してみましょう。
変更前が220,000円→変更後が240,000円とします。
220,000円のまま変更しなかった場合
増える年金は、1年間で34,330円です。(2023年度の金額で計算)
厚生年金が14,460円、基礎年金が19,800円の合計額です。
240,000円に変更した場合
増える年金は、1年間で35,650円です。(2023年度の金額で計算)
厚生年金が15,780円、基礎年金が19,800円の合計額です。
1年で1,320円の差ですが、10年だと13,200円、20年だと26,400円の差です。標準報酬月額によっては、差はもっと広がります。老齢年金は、もらい始めてから一生もらえる年金です。
過去1年間の標準報酬月額はねんきん定期便でも確認できます。
障害年金や遺族年金にも影響します。
あなたが7月に提出した算定基礎届は、社員の年金に影響する大切なものです。手続には、する理由がちゃんとあります。