貯蓄をしよう!と思ったときには、まずいつまでに、いくらと目標を決めましょう、ということは以前のコラムでお伝えしました。
目標を決めることは大切です。なんとなく貯蓄できたらいいなあ、では、いつまでたっても貯めることはできません。ダイエットできたらいいなあ、テニスがうまくなったらいいなあ、貯蓄できたらいいなあ、思うのは自由ですが、始めないとゴールは近くなってきませんよね。
そしていつまでに、いくら貯める、と決めたら、次はどうしましょう?となるのですが・・・その前に、ちょっと待ってください。本当に貯蓄はまったくしていませんか?
「容子先生、3年で300万円貯める、という目標は立てました。で、次は何から手を付けたらいいでしょう?やっぱり定期預金、ですか?」
「おっ?定期預金に興味が?」
「え?いえいえ、興味はないんですけど、それしか思いつかなくて。やっぱり貯蓄といえば定期預金でしょう?」
「そうですね、定期預金はよく知られてますが、それ以外ももちろんありますよ、例えば、
【預金系】定期預金、積立預金、財形貯蓄
【債券系】国債、地方債、社債
【投資系】投資信託、株式
色々ありますね」
「あれ?容子先生、財形って、聞いたことあります、これ貯蓄なんですか?」
「えっ、財形って言葉、聞いたことあります?」
「はい、給与明細で見たことがあります」
「それなら、給与明細を確認してみましょう。あ、ありますね。この一般財形って、財形貯蓄のひとつですよ。貯蓄したことないっておっしゃってましたけど、貯蓄ちゃんとしてるじゃないですか!」
「ええ~?だって容子先生、一般財形なんて書かれてたらわかりませんよ」
「申し込むときに説明受けませんでした・・・?」
「そうだったかな?・・・忘れてます」
「だ、大丈夫!今わかりましたものね。この一般財形、いつからされてますか?」
「入社したときからだから、10年くらい、です」
「お給料からは2万円引かれてますね。ボーナスからは引かれてますか?」
「引かれてます。たぶん5万円」
「じゃあ、単純計算しても・・・340万円貯まっていることになりますよ?明細見てませんか?」
「見てません・・・」
「あらら、見てないんですね。せっかくだから確認してみませんか?目標の300万円はもう達成しているかもしれませんよ?」
「はい、確認してみます!」
「また新しい目標立てましょうか?」
「はい!」
財形貯蓄とは、会社員の人が給与天引きで積み立てられる会社の貯蓄システムのことです。
- 一般財形貯蓄
- 財形住宅貯蓄
- 財形年金貯蓄
があります。このうち、財形住宅貯蓄と財形年金貯蓄は、引き出せる目的や年齢などが決まっていますので使い勝手はあまりよくありません。
一般財形貯蓄は、引き出すのに手間と時間は多少かかりますが、引き出す目的も時期も問われません。
何より、一般財形貯蓄は、貯蓄するための大切な方針である
先取り貯蓄
が自動的にできるシステムです。会社が導入している場合は、ぜひ使いましょう!
私の会社にはそんなものはない?そんなときは、
定期預金よりも積立預金です。
定期預金は、一定以上のお金がないと預け入れができません。100万円単位が多いですが、少なくとも10万円くらいは必要です。
お金をまとめておけるくらいなら、とっくに貯蓄は始めてますよね?
- 給与の口座から
- 給与振込日より少し後の引落日を設定して
- 例えば毎月2万円
という、 積立預金の手続をしてしまいましょう。
一度積立預金の手続をすると、解約は面倒になります。
そして、先取り貯蓄という貯蓄するための大切な方針もクリアできます。貯蓄初心者さんにおすすめです。
貯蓄は先取り貯蓄。財形貯蓄や積立預金など、自動的に引き落とされる制度を上手に使いましょう。