コラムようこせんせいのひとりごとは、2024年5月よりバックアップオフィスにリニューアルします。バックオフィスをバックアップする、というコンセプトで、会社の総務が知っておくべき手続や知識についてお伝えしていきます。発信時間は8:00。出勤前の確認にもおすすめです。
6月のバックオフィスのイベントは、年度更新と住民税更新ですが、今年は住民税更新は7月に持ち越し、代わりに所得税の定額減税です。今回は年度更新です。
年度更新とは?
労働保険料(労災保険と雇用保険)を計算し、計算結果を労働基準監督署へ提出し、同時に保険料を納付する手続です。
雇用保険は、お給料や賞与から一部引かれていますが、労災保険は会社が全額払います。
年度更新の時期は?
6月1日から7月10日です。
5月半ばには会社に手続の用紙が届きます。
手続方法は?
昨年4月~今年3月を一期間として、労災保険対象者、雇用保険対象者に払ったお給料と賞与のトータル金額を計算します。計算結果を申告書に記入して保険料を計算し、計算結果を7月10日までに提出し、保険料を支払います。
労働基準監督署から届いている資料を確認して作成していきましょう。会社が行っている仕事内容によって計算方法は変わります。資料は以下のリーフレットでも見ることができます。
厚生労働省
保険料の計算、支払方法は?
3種類の保険料を使って計算します。支払は、基本的には1回払いです。
例を出しましょう。
①昨年4月~今年3月のお給料と賞与のトータル金額から計算した保険料 50万円
②今年4月~来年3月に必要になると思われる保険料 50万円
③昨年7月に払った保険料55万円と①50万円との差額 5万円
③で、昨年7月に払った保険料の方が5万円多いことがわかります。保険料は、②50万円-払い過ぎた③5万円=45万円となります。
支払方法は、1回だけでなく、労災保険と雇用保険を合わせて40万円を超えていれば3回払いも選べます。例の場合は、選択肢は二つです。
①45万円を7月10日までに1回で払う
②45万円÷3回=15万円をまず7月に払い、その後は10月に15万円、1月に15万円払う
支払を口座振替にすると支払締切日が遅くなります。
厚生労働省
次回は、定額減税です。今年のみの手続です。