NISA(ニーサ)制度が4年後の2024年から変わります。そのせいか、投資をしている、これから投資をしようとする人からは必ずNISAという言葉を聞きます。そして、私に質問してくるのです。
「NISAとつみたてNISAとどちらを使ったらいいですか?」
さて、私はどう答えるでしょうか?
はい?NISAやつみたてNISAなんて聞いたことがない?そんなあなたには、このコラムをどうぞ。NISAとつみたてNISAについて書いています。
話をもどして、先ほどの質問に対する私の答えです。「NISA制度というのはですね・・・」と、NISA制度の説明から始めることはありません。こう答えます。
「あなたは、投資をしたいのですか?」
投資とは、あなたのお金を必要なときに必要な金額をあなたが受け取ることができるようにする手段の一つです。
お金の行き先は3つ。
- 生活費
- どうしても使いたいもの
- 貯蓄
投資は、貯蓄です。将来使うために今貯めておくお金です。貯める手段の一つが投資なのです。手段は他にも色々ありますが、投資はその中では一番安定しません。投資に使ったお金は、増えたり減ったりします。投資に使ったお金はあなたのもとから去ってみたり戻ってきたり。あなたがコントロールできないところでふらふら遊びまわります。
安定しない貯蓄手段ですから、投資を始めるときには生活に支障のない少額から、と私はお伝えしています。投資を少額でしていれば、投資に使ったお金がふらふら遊びまわってどこかへ行ってしまっても、あなたにそれほどダメージは与えません。長い目で様子を見る余裕も出てくるでしょう。
でもそれでも!少しでもあなたの資産が減るのは我慢ならない!夜も眠れない!困る!というあなた。投資の手段をとらずにあなたのお金を育てましょう。
「NISAとつみたてNISAとどちらを使ったらいいですか?」
「あなたは、投資をしたいのですか?」
あなたの答えがイエスなら、こう続けます。
「あなたは、何に使うお金のために投資という手段を使うのですか?」
例えば、5年後に必ず300万円必要だとします。このように決まった金額が必要な場合、必ずしも投資という手段がぴったりとは限りません。投資に使ったお金は増えたり減ったりします。いつ、いくら必要なのがはっきり決まっているお金には投資は向きません。
反対に、いつ、いくら必要なのかがはっきり決まっていないお金のためには、投資は向いているのです。ただし、初めから投資にあまり多くのお金を使ってしまうと、生活費やどうしても使いたいものを圧迫することがあります。ですから、生活に支障のない少額から投資を始めて、様子を見ながら金額を増やしていくとよいでしょうね。
今から投資を始めよう、と思っているあなた。NISAかつみたてNISAかを迷う前に、まず投資の習慣をつけましょうね。ふらふら遊びまわるお金を見ながら楽しめる余裕が出てきたら、NISAかつみたてNISAか迷えばいいんですよ。NISA制度が変わるのは4年先です。投資に慣れる時間はあります。 だって、NISAとつみたてNISA、両方は選べないんですから。ゆっくり迷いましょう。