投資して将来に備えるならこの制度を使うとオトク!と言われるiDeCoとNISA。1回目はiDeCo、2回目はNISA。3回目の今日は、つみたてNISAです。
「容子先生、iDeCoは会社員だと使えないことがありますけど、NISAとつみたてNISAは会社員でも使えますよね?」
「そうですね、会社員でも大丈夫です。会社に退職金制度で企業型確定拠出年金制度があれば、iDeCoを使えないことがありますからね」
「それで私はiDeCoを使えないんですよね。残念です。でも、NISAなら使えるみたいですから、NISAとつみたてNISAを使おうかと思ってるんです。どうでしょうか?」
「NISAとつみたてNISAですか?NISAとつみたてNISAはどちらか一つしか使えませんよ?」
「えっ、そうなんですか?両方使えないんですか?」
「今のところはどちらか一つだけですね。1年ごとに変えることはできるんですが、ややこしいですよね。今年はこの銀行のNISA口座、来年はこの銀行のつみたてNISA口座、とか」
「ええ、それはややこしいです、したくないです・・・」
「ですよね。それに、NISA口座とつみたてNISA口座では、買える投資商品がちがうんです」
「えっ?つみたてNISAって、NISAのつみたてバージョンじゃないんですか?」
「つみたてNISAイコールNISAのつみたてバージョン、ではないんですね」
NISAとつみたてNISAは同じところもあればちがうところもあります。
同じところ→投資したときの配当や売った利益には税金がかからない
ちがうところ→
- 税金がかからない特別枠はNISAが毎年120万円で5年間、つみたてNISAが毎年40万円で20年間
- つみたてNISA口座を使って投資できる商品は決まっています
- NISAは2023年までしか投資できない予定ですので、NISAを使えるのは2028年までです 。つみたてNISAは2037年まで投資することができます
(金融庁ホームページより)
「うーん・・・NISAとつみたてNISA、どっちを選んだらいいかわからなくなりました。容子先生、どうしましょう?」
「そうですね。投資するのは初めてですか?」
「はい、初めてです」
「投資したい投資商品は決まっていますか?」
「いえ、特には決まっていません」
「例えば、個別の株式を買いたい場合はNISAを選ぶといいですね。つみたてNISAでは個別の株式は買えませんから」
「容子先生、個別の株式って何ですか?」
「どこどこの会社の株、のことを個別の株式といいます」
「ああ、株ですか」
「株は気がすすみませんか?」
「株だと、株価を調べたりとかしないといけませんよね?あまり手間がかかることはしたくないんです」
「そうなんですね」
「あと、容子先生、私、年間120万円も投資しないと思うんです。NISAを使うとなんだかもったいない気がします。それに、NISAは2028年で終わるんですよね?」
「その予定ですね」
「終わった後とか色々手続もややこしいでしょう、つみたてNISAの方が使いやすい気がします」
「つみたてNISAは、買うことができる投資商品が決まっていますから、商品のラインナップを確認してみて、買いたいものがあったらつみたてNISA口座を使うといいと思いますよ」
「私はつみたてNISAを使った方がいいような気がしてきました。でももし、つみたてNISAで買えないものを買いたくなったら同時にNISA口座は使えないんですよね?そんなときはどうしましょうか?」
「そんなときには一般の口座を使えばいいんです」
「一般の口座?」
「それは次回でお話ししましょう」
今日のポイント
- NISAとつみたてNISAは同時には使えない
- 買いたい投資商品によって、使う口座を考えましょう