以前のコラムで、生活費を見直すには固定費を見直すことで大きな効果があがるということ、代表的な固定費は保険料で、払う期間が長い分、金額も大きくなることを書きました。
代表的な固定費は保険料ですが、保険料以外にも、固定費があります。
固定費は、毎月もしくは毎年継続して出ていく費用であり、増えるのは簡単、減らすのはハードルが高いという費用です。
- スポーツクラブの会費。体を鍛えよう!という目的で入ったものの、一度も行かずに会費だけ払い続けていませんか?いつか行くかもしれないから、解約するのが面倒、などの理由をつけて。いつって、いつでしょうねえ?
- 会費のかかるクレジットカード。年会費で、しかもカードの引き落としとともに支払われるため、あまり意識せずにそのまま使っている人もいます。たまに買い物はするし、解約するのが面倒?買い物の金額よりも年会費が多いときもあったりしませんか?
- 旅行積立 旅行代理店や航空会社でお金を積み立て、満期になったら旅行券を受け取れます。ですが、旅行積立は積み立てた旅行店や航空会社でしか使えません。使える期限もあったりします。ネット予約の方が安いし使い勝手もいいけど、積立しているからという理由でその旅行店で旅行をする。せっかくの旅行なのに満足しきれなかったらもったいないですよね。
- 百貨店積立 百貨店でお金を積み立て、満期になったら積立金額プラス一定の金額の商品券で受け取れます。商品券なら自分で使わなくても人に譲ったり、金券ショップに持ち込んだりできるからこれは使えそう。
百貨店積立は、商品券が使えるお店に行くのなら使い勝手はよさそうですね。
と思いきや、実はある百貨店積立で受取方法が変更になり、積立てた分を使いづらくなった人がいます。
「これまでは商品券で受け取っていたので、人に譲ったり、金券ショップに持ち込んだりしてました。でも、今回、本人名義のカードにチャージ方式に変わり、家族で加入していても本人しか使えなくなってしまったんです」
「それは不便ですね」
「加入していた家族の一人が、足を悪くして出歩くのがつらくなったので、そのお店まで行く機会がほとんどなくなりました。それで、その家族分を解約しようと思ったのですが、満期までは解約できなかったんです」
「途中解約ができないんですね」
「はい、本人が死亡したときにしかできないみたいです」
「満期のときには、お金をチャージしたカードを受け取ったんですか?」
「そうなんです。そのカードは本人しか使えないから、貯めた分が使えないんですよね」
「それはもったいないですね」
「大きな買い物をするときにでも本人を連れて 行って一気に使おうかと思っています。まだその機会がないんですけどね」
今までうまく利用できていたものが急に使えなくなる、そういったことも起こりえます。
固定費は、固定したものにしか使えませんので、自由に使えない、というデメリットがあります。自由に使えない、というデメリットよりも、今払っておくと効果が高いというメリットの方が大きいか、考えてみることも必要でしょうね。
生活費を見直すの効果があがるのは、食費や光熱費を節約するよりも、固定費を見直したときです。
“払ったお金よりも受け取っているものが小さい”ものを整理しましょう。
この整理には思いきりが必要です。いずれ、ではなく、今どうなっているか、で思い切って解約を考えてみましょう。行動するなら今!です。