会社員がiDeCoを使える金額がアップしました。
2025年3月までは月55,000円でしたが、4月からは月62,000円。どのくらい将来に対して準備ができるのでしょうか。
- あなたが現在35歳であれば、今から60歳まで25年間iDeCoで将来の準備をすることができます。
- あなたの給料が年300万円(月のお給料25万円、賞与なし)、独身でiDeCoを月30,000円をこれから25年掛けた場合と月60,000円をこれから25年掛けた場合のちがいを見ていきましょう。
- 月30,000円の場合
掛けられる金額は30,000円×12ヶ月×25年=900万円。所得税と住民税は25年で約180万円少なくなります。
- 月60,000円の場合
掛けられる金額は60,000円×12ヶ月×25年=1,800万円。所得税と住民税は25年で約360万円少なくなります。
税金が低くなる効果は、収入があればこそです。
収入があるうちに将来の準備をしつつ、税金を少なくして現在使うお金も増やしていくことができるのがiDeCoです。
同じ投資の制度として、NISA制度があります。つみたてNISAを同じ金額を積み立てておけば貯まる金額は同じなのでは?と思うかもしれませんが、NISAで積み立てた金額はiDeCoの掛金のように税金を少なくする効果はありません。
税金を少なくする効果以上に投資の効果があがらなければ、税金が少なくなった分iDeCoが有利になるでしょう。
また、iDeCoはもう一つ有利になることがあります。
万一、あなたが収入を得ることができなくなり、借金も多くなり、やむなく自己破産をしてリセットすることを決意したとしましょう。自己破産をすると借金の返済義務はなくなりますが、財産は没収(差し押さえ)されます。この没収から逃れられるのが、生活に必要な衣服や寝具など、国民年金や厚生年金を受け取れる権利、そしてiDeCoを受け取れる権利などです。
受け取れる権利は、税金を払うために差し押さえられることはあっても、それ以外では残されるのです。もっとも、預金に振り込まれた金額は差し押さえされるので、あくまで権利のみです。NISAや個人年金は差し押さえの対象です。
将来のために確保しておくという面からも、iDeCoは有利になるでしょう。
iDeCoがいいか悪いか、NISAがいいか悪いか、ではなく、それぞれの効果や影響を知って、将来の準備に使っていきましょう。