制度を使いこなすには、何が必要でしょうか?今回は、制度を使いこなすために大切なことをお伝えします。
制度は何のためにあるのか?を知る
例えば、スマートフォンは、何のためにあるのでしょうか?スマートフォンは、通信用の機械です。投げてバットで打ったり、水に入れて魚を釣るためのものではありません。 では、制度とは、何のためにあるのでしょうか?制度とは社会のルールです。ルールは、安心した生活を送るために必要なものの一つです。ただ、スマートフォンは、あなたが必要ないと思わなければそばに置かなくてもかまいませんが、制度はそうはいきません。生活するかたわらには、必ずルールがあります。収入があったり、お金をもらったりしたときに払う税金、年金を受け取るために必要な年金保険、ケガや病気をしたときに医療費を安くするための健康保険など。税金や年金、健康保険を払わない、というのはルール違反です。
制度がどんなことに使えるのか?を知る
スマートフォンを使いこなすためには、スマートフォンがどんなことに使えるのか知っている必要があります。あなたはどのような理由で、今使っているスマートフォンを選びましたか?きっと、スマートフォンをどのようなことに使うか?で決めたと思います。本体価格や使用料金も気になる、動画をよく見るのか、ネット検索をするのか、ネットはほとんど使わない、電話は使う、使わない、など、あなたがスマートフォンをどんなことに使いたいのかを知って、それに合うスマートフォンを選びましたよね?
制度も同じです。入院して会社を休むことになった。使える制度がないか?と調べたら、健康保険で高額療養費と傷病手当金が使えるらしいと情報を得たとします。ところが、高額療養費はどの健康保険でもある制度ですが、傷病手当金は、会社で健康保険に加入していなければ受け取れません。国民健康保険にはない制度です。(2021年12月までは、会社員で国民健康保険加入、新型コロナウイルス感染症で仕事を休んだときに受け取れる特例あり)国民健康保険にないと知っていれば、そのためのお金も準備したのに・・・となるかもしれません。
将来の年金も少ないだろうし、何か上乗せのものはないかな?と調べていたら、iDeCo(個人型確定拠出年金)というものがあるとわかりました。拠出(支払った)掛金で税金も安くなるみたいだし、運用益も非課税、税金がかからないのは魅力的、と始めてみました。ある時、資金が必要になって引き出そうとしたら、60歳からしか全部受け取れないの?ほしいときに一部でも受け取りができないとは知らなかった。制度をきちんと知っていれば、ほしいときに一部でも受け取りができるNISAやつみたてNISAも使っておこう、と考えるかもしれないのに。
医療費控除があると聞いたけれども、10万円を超えていなければできないみたい、残念、とあきらめてはいませんか?医療費控除は、かかった医療費から、10万円と所得金額の5%のいずれか少ない金額を引いた金額が対象です。所得金額が200万円未満であれば、医療費が10万円未満であっても医療費控除が受けられる可能性があります。払う金額を少なくすることは、制度を知っていればできることがあるのです。
あなたが必要としている制度、あなたが今使える制度、あなたが将来使える制度
制度の知識の引き出しをたくさん持ちましょう。その制度はあなたが今使えるか?いつ使えるか?どのようにしたら使えるのか? あなたが社会のルールである制度の中を歩んでいくためのヒントを、この制度の使いこなし方のコラムでお伝えしていきます。
リクエストも受付中です。これが聞きたい!こんなときに使える制度は?聞きたいことがあればいつでも質問してくださいね。
今日のポイント
- 制度を使いこなすには制度を知ることが大切
- 制度の知識の引き出しはたくさん持ちましょう