【制度の使いこなし方】投資して将来に備えたい、IかNか、それともS?~S~

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投資するときに使う制度には、iDeCo、NISA、つみたてNISAがあります。いずれも、投資したときに出た利益、例えば配当や売却益に税金がかからない(iDeCoの場合は、支払った掛金で税金が安くなる可能性もあります)というメリットがありますが、この制度にはデメリットもあります。それは、

投資したときに出た損失は放っておかれる

ということです。

「容子先生、投資するときには、iDeCoとかNISAとかつみたてNISAとかを使うのがやっぱり一番オトクなんですよね?」

「どうしてそう思われます?」

「えっ、だって、投資したときに出る利益に税金がかからないんですよね?オトクじゃないですか?」

「そこについては確かにオトクですね。でも、一番オトクかどうかはわかりませんよ」

「どういうことですか?」

「iDeCoとNISAとつみたてNISAのメリットは投資した利益に税金がかからない、ということでしたよね?」

「そうです、オトクじゃないんですか・・・?」

「では、投資で損失が出た場合はどうなると思います?」

「はい?損失?」

「そうです。投資はいつも利益が出るとは限りませんよね?」

「あっ、そうですね、だから投資を始めるのはちょっと迷っているんです。買ったときの金額よりも売るときの金額が下がったら損をしますよね?損失が出るってそのことですか?」

「そうです。投資は利益が出ることもありますが損失が出ることもあります。買ったときの金額よりも上がったので売ったら、

  • 利益には本来税金がかかりますが、iDeCo、NISA、つみたてNISAの口座を使っていると税金がかからない

では買ったときの金額より下がって売って損失が出たら?」

「えーと、わかりません」

「放っておかれます。何もありません」

「でも容子先生、それは、iDeCoやNISAやつみたてNISAを使わなくても同じではないんですか?」

「いいえ、もし一般口座や特定口座を使っていれば、損失は税金を安くする効果がある場合もあるんですよ」「一般口座?特定口座?それって何ですか?損失が税金を安くするってどういうことですか?容子先生」

「こういうことなんです」

投資をするときには普通預金や定期預金は使えませんので、投資用の口座を開くことになります。現在ある投資用の特別口座は、

  • NISA
  • つみたてNISA
  • iDeCo(投資用ではありませんが、投資をすることができる口座)
  • 一般口座
  • 特定口座

NISAつみたてNISAiDeCoについては、以前のコラムでお伝えしています。

一般口座は、買ったものを売ったときに出る利益はそのまま入ってきます。利益に対して払う税金は、自分で確定申告をして支払います。

特定口座は、買ったものを売ったときに出る利益にかかる税金は自動的に引かれて入ってきます。預金の利息から自動的に税金が引かれるのと同じ源泉徴収というしくみですね。利益をお給料などと合わせて確定申告をすることで税金が戻ってくる可能性があります。

「一般口座と特定口座の場合は、もし買ったものが売ったときよりも金額が下がって損失が出た場合、確定申告をすることで、3年間その損失を繰り越すことができる場合があります。 3年間損失を繰り越すには、毎年の確定申告が必要ですけどね」

「容子先生、損失を繰り越すってどういうことですか?」

「例えば、株を持っているとします。そして、1年間の株による利益と損失が、

  • 株を売った利益と株を持っていることによる配当 10,000円
  • 株を売った損失 20,000円

このようになったとしますね」

「はい」

「 利益と配当の10,000円 だったら、NISAやつみたてNISAの口座は税金がかかりません。一般口座や特定口座では税金がかかりますよね」

「はい、それはわかります」

「利益と配当の10,000円だけじゃなく、損失も20,000円ある場合、NISAやつみたてNISAでは税金がかからないのは同じです。一般口座や特定口座では、利益の10,000円よりも損失の20,000円が大きいので、利益を0円として、税金がかからなくなります」

「はい、わかります」

「では、次の年にこのようになったとします。

  • 株を売った利益と株を持っていることによる配当 30,000円」

「NISAやつみたてNISAだと税金はかかりませんよね、一般口座や特定口座だと10,000円に税金がかかる?」

「いいえ、前の年に利益から引ききれなかった損失がありますよね。20,000円の損失のうち10,000円を利益から引きましたが、まだ10,000円の損失は繰り越されています。その10,000円を株を売った利益と株を持っていることによる配当の30,000円から引いて税金を計算します。つまり、30,000円にではなく、20,000円に税金がかかるんですね」

「税金が少し安くなるんですね」

「これはNISAやつみたてNISAの口座にはありません。もし損失だけ出たのであれば、確定申告をすることで3年間は利益が出たときに備えて損失の金額を置いておくことができる、それが一般口座や特定口座のメリットです」

「NISAとかが一番オトクじゃないというのは、損失のときに繰越という手が使えないからなんですね」

「そうです。投資は利益も損失も出ます。両方フォローしてくれる制度はないということですね」

「そっか・・・よく選ばないといけないですよね」

「ただ、iDeCoは口座利用にお金がかかりますが、NISAやつみたてNISAにはかかりませんから、口座は開いておいてもいいかもしれませんね。一般口座や特定口座は、NISAやつみたてNISAと同じ銀行や証券会社でも開けます」

「ダブルOKなんですか?」

「ダブルOKです」

「とりあえず口座は開きます!NISAとつみたてNISAどちらを開くか、何を買うかは、またご相談させてください」

「いつでもどうぞ」

「で、容子先生、IがiDeCo、NがNISAなのはわかりますが、Sってなんですか?」

「自分で確定申告をしなければならない、つまりセルフのSです」

今日のポイント

  • 一般口座や特定口座では、投資で損失が出た場合でも確定申告をすることで損失を繰り越すことができます
  • iDeCo、NISA、つみたてNISA、一般口座、特定口座、それぞれの特徴を知って、上手に使いこなしましょう。

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