【制度の使いこなし方】労災保険のナゾ③~労災保険は万能ではない?~

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前々回は、労災保険とは何かということを、前回は、労災保険からもらうときの手続について、仕事中にケガをした例でお伝えしました。今回は、労災保険は万能ではないことをお伝えします。

労災保険は会社員が業務(仕事)や通勤でケガをしたり病気になったときに補償してもらえるものですが、例えばこんなときはどうでしょうか?

通勤中に自転車と交通事故を起こし、両者ともにケガをしました。話し合い、金額を決めてお金を支払い、お金を受け取り、書面を交わしたとします。労災保険からの補償、例えば治療費や休業補償などが決めた金額を超えた場合でも、労災保険からは保障があると思いますか?

答えはNoです。

お互いに話し合い、金額を決めてお金を支払い、お金を受け取り、書面を交わすと、示談(じだん)が成立します。

示談が成立したということは、お互いのお金を払う力や状況を考え、納得して折り合いがついたということです。

  • 被害者が
  • 決まった金額を受け取ることで
  • 加害者に対する損害賠償の全てを受け取り
  • その金額以上の請求は加害者にはしないことについて
  • 同意した

ということです。

相手がいて起こった災害を第三者行為災害といいますが、第三者行為災害のときの労災保険は加害者が支払うべきものを代わりに被害者に支払っているのです。

話し合いが終わり、有効に示談が成立した、被害者は加害者から受給した以上の賠償を受け取らないことについて同意していることになります。加害者もその金額以上の支払には応じません。加害者が支払うべき金額が例えば300万円であれば、労災保険も300万円以上は補償してくれないのです。

ではどうすればいい?

示談をする前に、必ず労働基準監督署に示談の内容について相談してください。間に弁護士が入っているのであれば、弁護士に相談しましょう。

示談を早く済ませてしまいましょう、労災保険から補償は全額出るから、というのは誤りです。労災保険は万能ではありません。今回は交通事故の例でしたが、ケンカであったり、動物にかみつかれたりなども第三者行為災害です。相手が不明の場合も第三者行為災害です。

ちなみにですが、健康保険でも第三者行為災害では同じ扱いです。プライベートで相手がある交通事故などに遭った場合は、必ず加入している健康保険に相談しましょう。

今日のポイント

  • 労災保険は万能ではない
  • 第三者行為災害では示談に注意

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