11月の制度の使いこなし方のコラムは、年末調整特集です。
年末調整の書類が手元にやってきましたか？“前はどう書いた？”年に一度ですから、忘れてしまっているかもしれませんね。会社によってはデータを入力させる所もありますが、コラムでは書類に書くという前提でお伝えします。
年末調整とは所得税の精算手続と来年の住民税の計算手続です。年末調整の手続自体は会社がしてくれますが、年末調整の手続をするときにどうしても必要なデータがあります。必要なデータを、手元にある書類で会社に知らせましょう。
第1回目は、扶養控除申告書で家族状況のデータを知らせました。
2つ目のデータは、あなたとあなたの配偶者の収入のデータです。
収入のデータは何で知らせる？
収入のデータは、基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書兼所得金額調整控除申告書で会社に伝えます。
長い名前なので、これからは基配所といいます。基配所は、3つの枠に分かれています。
- 基礎控除申告書
- 配偶者控除等申告書
- 所得金額調整控除申告書
国税庁ホームページより
※令和4年分基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書兼所得金額調整控除申告書があなたが提出する書類です。
3つの枠に分けて、書き方などをお伝えします。まず、右上の住所や名前の欄は記載もしくは入力します。会社によっては、すでに印刷や入力されているかもしれません。正しいか確認しましょう。
基礎控除申告書、何を書く？
基礎控除申告書は必ず記入しましょう。収入は、あなたの1月から12月のお給料と賞与の支給金額－通勤手当。所得は、この計算式から計算しましょう。
国税庁ホームページより
お給料の他に収入がある人は必ず申告しましょう。そのために2行目があります。ここは、会社が把握できない部分です。
まだ11月や12月の給料が出ていない、賞与はまだだからわからないのであれば、昨年の給与や賞与で計算しましょう。見込額ですから、きっちりした金額でなくてOKです。
基礎控除申告書は、あなたの基礎控除額がいくらになるかを判定する申告書です。収入が1,120万円、所得900万円以下であれば基礎控除額は48万円です。もし他に収入があることで基礎控除額が48万円でなくなれば、年末調整の計算もちがってきます。
国税庁ホームページより
配偶者控除申告書、何を書く？
あなたに配偶者（戸籍上の夫もしくは妻）がいるなら、あなたの収入と配偶者の収入によっては配偶者控除が使えます。配偶者がいるなら、収入を書きましょう。
あなたが独身であれば記入の必要はありません。
国税庁ホームページより
所得金額調整控除申告書、何を書く？
あなたの収入が850万円を超えていて、さらにこんな状況であれば書きましょう
- あなたが特別障害者
- 23歳未満の子がいる
- 配偶者が特別障害者
- 23歳未満の子が特別障害者
収入や家族状況が該当しなければ記入の必要はありません。
国税庁ホームページより
あなたが、
- 独身で誰に扶養していない
- 収入が850万円以下
のであれば、基礎控除申告書の部分だけ書けばＯＫです。
次回は、保険料控除申告書の書き方です。
今日のポイント
- 基礎控除申告書は必ず書く
- 扶養控除申告書とともに提出は必要
