お給料から引かれているものが気になりませんか?
健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料、雇用保険料、所得税、住民税。取られているだけで何も役に立たない!と思っているあなた、活用できる方法をお伝えします。知らなければ活用できないのが制度です。せっかく払っているのですから活用しましょう。
1回目は教育訓練給付金、2回目は高額療養費のお話でした。3回目は、
プライベートが原因の病気やケガでのお休みが長期となり、会社を休むことになったら?
使える制度は、健康保険の傷病手当金制度です。
傷病手当金制度とは?
会社を休むと、お給料が出なくなります。生活を支えている大切なお給料の代わりに健康保険からお金が出ます。これが傷病手当金制度です。
お給料の代わりといいましたが、お給料がそのまま出るわけではありません。
傷病手当金の金額は?
あなたのお給料の健康保険料を計算する元になる標準報酬月額で決まります。
- 例えば、あなたのお給料から引かれている健康保険料が15,435円だった場合は、標準報酬月額は300,000円です。(全国健康保険協会大阪府支部の場合)
- 30日休んだとすると、300,000円÷30=10,000円(標準報酬日額)10,000円×3分の2=6,667円が一日の金額となりますから、6,667円×30日=200,010円が出ます。
200,010円という金額は、休んでいる間お給料が0円という前提です。もしお給料が出ていればこれよりも少なくなったり、傷病手当金が出ない場合もあります。
傷病手当金をもらえる条件がある?
傷病手当金は、3日連続で会社を休んだ後の4日目から出ます。
出勤したり欠勤したりで3日連続休んでいない場合は、いつまでも傷病手当金がスタートできませんので注意しましょう。
全国健康保険協会ホームページ
お給料が0円だという証明はどうするのでしょうか?
会社に証明してもらいます。傷病手当金の金額を確定させるために、あなたが会社を休み、お給料が出てませんよ、お給料が少ないですよという証明を会社にしてもらってください。
傷病手当金は請求ベースです。
前回の高額療養費をダイレクトに利用するのとはちがいます。お給料がないので傷病手当金をください、と保険者である健康保険に請求して、後日振り込まれます。
すぐに振り込まれるわけではありませんので、その間の生活費などのために、元気なうちに生活防衛費の準備もしておきましょう。
次回は、もらえるお金・使えるサービスで介護と名のつくもののお話です。
今日のポイント
- 長期入院でお給料が出ないときに傷病手当金を使う
- 請求ベースなので会社の証明をもらって請求しましょう