10月になりました。制度が色々と変わります。10月の制度の使いこなし方のコラムは、あなたの働き方に影響がでるものをピックアップしてお伝えします。
第1回目は産後パパ育休、第2回目は育児休業、第3回目は短時間労働者の被用者保険拡大、第4回目は10月は社会保険料の変更月でした。
第5回目の今回は、iDeCoの拡充です。
iDeCoとは、個人型確定拠出年金のことです。
- iDeCo口座という特別な口座を開き
- 原則は60歳までお金を口座に預け
- 預けたお金を運用して
- 60歳以降に受け取る。
預けたお金は、預けた年の税金を安くすることに使えます。運用して出た利益には税金がかかりません。
国民年金基金連合会ホームページ
どのように変わった?
9月までは、会社に企業型確定拠出年金という退職金制度がある場合には、iDeCoには入りたくても入れないことがありましたが、10月からは、入れる人が増えました。
9月までは、企業型確定拠出金制度に加入している人は、
- 企業型確定拠出年金の規約(ルール)にiDeCoに加入OKと書いてある
- 企業型確定拠出年金への会社からの掛金の上限額が55,000円ではなく、35,000円になっている
ときしかiDeCoに加入できませんでした。10月からは、ルールに書いていなかったり、上限額が変更してなくても入れます。
iDeCo公式サイト 国民年金基金連合会ホームページ
iDeCoにはどのくらいの金額を出せるの?
例えば、企業型確定拠出年金で、あなたのために会社が出している金額が10,000円の場合です。
- 55,000-10,000=45,000円
- 20,000円
のうち、いずれか少ない金額でiDeCoに加入できますので、20,000円をiDeCoに加入して預けて運用することができます。
企業型確定拠出年金で10,000円、iDeCoで20,000円、これから将来に向けて準備していくことができます。
将来への影響は?
今後20年、企業型確定拠出年金とiDeCoに加入し続けるとします。すると、運用益+税金が少なくなる分、将来あなたが手に入れる金額は大きく可能性があります。
- 企業型確定拠出年金のみで10,000円会社が出すと、受け取るのは240万円+運用益
では、企業型確定拠出年金10,000円会社が出し、iDeCoに20,000円あなたが出すと?
- 企業型確定拠出年金から受け取るのは240万円+運用益
- iDeCoから受け取るのは480万円+運用益
- iDeCoに預けたお金で、所得税・住民税が少なくなる金額は96万円(20年間)※所得税は10%、住民税は10%として計算しています。
iDeCoに預けた分480万円を引くと、336万円+運用益です。税金が少なくなる96万円、手元に残る金額は大きくなる可能性があります。
税金を少なくするには?
年末調整で手続ができます。年末調整のときに、会社にiDeCoに出した金額の控除証明書をつけて申告しましょう。
将来の準備の選択肢が広がりました。収入がある今のうちに、収入が少なくなる将来に向けて準備をしていきましょう。
今日のポイント
- iDeCo加入の可能性が広がった
- 将来の準備は早目に始めましょう