そろそろ年末調整の準備の季節です。今年は変わることが多いので、2回に分けて変わることをお伝えします。
基礎控除が変わります
基礎控除は、給与や賞与をもらっている社員が必ず受けられる控除です。
合計所得金額の金額によって48万円、32万円、16万円、0万円の4段階です。合計所得金額が2,500万円以下であれば控除額がありました。
今年の年末調整からは、合計所得金額によって段階が増えます。
- 合計所得金額が2,350万円以下の場合が95万円、88万円、68万円、63万円、58万円の5段階
- 32万円、16万円、0万円は変わりません。
つまり全部で8段階になるのです。
合計所得金額とは、給与所得(会社で払った給与・賞与の合計金額-通勤手当(非課税分)-給与所得控除)だけではなく、他に所得があれば足します。他の所得は本人から申告してもらいましょう。
給与所得控除が変わります
会社員の必要経費である給与所得控除も変わります。
最低が55万円だったのが65万円です。
基礎控除と給与所得控除が変わることにより、年収の壁が変わります。
昨年は基礎控除48万円+給与所得控除55万円=103万円が所得税がかからない給与収入の金額でしたが、今年は基礎控除58万円+給与所得控除65万円=123万円が所得税がかからない給与収入の金額に変わりました。
年末に収入調整をする人には、昨年より20万円多く稼いでも所得税がかからないことになります。
ただ、気をつけていただきたいのは、これは所得税のことであり、社会保険でも扶養でいられるかどうかはちがう話です。51人以上の会社であれば、社会保険加入の対象者になれば扶養には入れません。(2025年10月現在)
年末調整時には扶養に入れるかどうかの問い合わせも多くなるでしょう。
次回は扶養について変わった点をお伝えします。
