給与計算の大イベント、年末調整の手続が一段落し、4月という年度変わりにさしかかる前に、社員データのチェックをしておきましょう。
社員データとは、氏名や生年月日、住所、給与など給与計算のかなめになるところです。まちがっているはずはない、と思っているかもしれませんが、1年に一度チェックをしておくと、大幅な訂正をしなくてすむことも多いのです。
チェック項目1 個人情報
氏名、生年月日、住所、扶養している人がいればそれぞれの氏名や生年月日、漢字もまちがっていませんか?
抜けていないか削除し忘れていないか。一人一人を今日入社したと思って、じっくり見て行きましょう。
チェック項目2 給与や手当
- 会社の就業規則に沿った手当が払われている
- 割増賃金や不就労控除の対象になっている手当がきちんと対象となっている
例えば家族手当が家族状況によって変更になる場合、現在の家族状況とマッチしていますか?多く払いすぎていても、払えていなくても対応しなくてはなりません。対応の方法も会社の就業規則で定めているか、もし定めていなければ慣習があるか確認、もしくは上司に相談しましょう。
手当が長い期間まちがっていれば、社会保険の標準報酬月額や所得税、住民税にも影響します。
チェック項目3 有給休暇数
現在の有給休暇の残日数、残時間数はきちんと計算されていますか?
年末に会社が有給休暇を取らせることがあります。年5日付与義務です。年末年始の休みに合わせて年5日の有給休暇付与をする会社も多いのではないでしょうか。会社が付与した有給休暇は、本人が自主的に取った有給休暇とはちがう消化方法ですので、リストにはその旨を記載しておかなければなりません。年末調整の時期と重なって、リストにきちんと記載できていないかもしれません。念のためチェックして、残日数を確認しておきましょう。時間単位の有給休暇を取る制度がある場合には、時間数も忘れずに。
変更があればその時に対応しているか大丈夫、と思うかもしれませんが、ミスは誰でも起こるものです。
2025年2月に総チェックした、ということがわかっていれば、その後の対応でも、2025年2月に戻ってチェックすればよいので、手間も省けます。
毎年1回、このようなチェック月を設けてみませんか。